2007.1.31更新
「日本365名山」バックナンバー
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【第8回】幕山
【第7回】北八ヶ岳スノーハイク
【第6回】上高地スノーハイク
【第5回】筑波山
【第4回】塔ノ岳
【第3回】金時山
【第2回】奥久慈・男体山
【第1回】丹沢・大山
三ッ峠駅から見上げる三ッ峠山 ― 1999.1.13
尖った三つのピークの左端が開運山。左面に屏風岩が見えている。中央は無名峰で、右端が御巣鷹山。それぞれのてっぺんにあるアンテナが、遠くから三ッ峠山を見たときの目印になる
三ッ峠山(開運山) ― 1,785m
三ッ峠山は開運山、御巣鷹山、木無山の総称だが、富士山のほぼ北面にあって、その端正な姿(北面の富士)の展望台として知られている。
三ッ峠から北では旧五百円札で有名な雁ヶ腹摺山からの富士山となり、さらに大菩薩峠からの富士山、そして雲取山からの富士山と、それぞれ富士山のすばらしい展望をかなえてくれる。北面の富士としての景観は、それぞれの距離感に応じて変化
■荷揚げ道兼用の登山道 ― 2001.7.17
三ッ峠登山口バス停からの登山道は最初林道から分離されているが、終盤には林道そのものを歩く。春先はシモバシラが溶けて車でこねくり回されて、ひどい道になる
するが、三ッ峠山は最前列、かぶりつきの展望台といっていい。
それゆえ三ッ峠山はハイキングや登山の対象として魅力的なのだが、風景写真を撮る人たちにも富士山の撮影ポイントとして有名だ。そして三ッ峠山にはもうひとつ、山頂直下に屏風岩があって、クライミングの練習ゲレンデとなっている。
そのような極めつきの魅力が重なって、年中無休の山小屋経営が成立している。しかも裏口というべき最短の登山道が林道になっていて、山小屋は車での荷揚げをおこなっている。観光地の茶店や宿とあまり違わない営業環境を実現している。
なぜ、林道が山頂直下にまで通じているのかというと、山頂部に巨大なアンテナ塔が何本も立っていることによる。日本中の山にテレビ中継塔やマイクロウエーブアンテナが建設された時代に建設用の林道が無数につくられて残された。とくに首都圏をぐるりと取り囲む山々にそれは多い。山麓部の砂防ダム工事用の林道と合わせると、里山は林道でズタズタにされたともいっていい。
……というわけで、かつては富士急行・三ッ峠駅から夜行日帰りの山であった三ッ峠山は、いまや初心者向けの軽い日帰りの山として計画できる。
そして真冬。一番寒い2月を中心にして、冬の富士山を見るために登るという冬の三ッ峠まで「初心者向き」として紹介できるようになった。冬型の気圧配置になるその時期は快晴の日が多いので、富士山がより美しく見える時期でもある。
富士急行線の三ッ峠駅から直接登る道は標高差が1,000m以上あるので健脚向き。小屋泊まりの計画に利用したい。
富士急行線の河口湖駅から天上山までは歩いていける。霜山を経由するゆるやかな尾根はだいたい下山路として利用されているようだが、展望のいい、歩きやすい登り道ともいえる。
木無山から河口浅間神社へと下るルートは、天上山ルートと標高差が変わらないのに、距離が短い。下りにとると時間が短縮される。下りたところに日帰り入浴施設・富士健康センター(TEL 0555-76-6341/24時間営業/1,260円、2時間以内840円/仮眠チェア有り)があり、イタリアレストラン・イルバッコ(TEL 0555-76-8076/11:30〜21:30、金・土・祝前日は〜22:00)などもある。バス便は富士吉田駅〜河口湖駅〜大石プチペンション村が日に数本(富士急山梨バス TEL 0555-72-6877)。タクシー(富士急山梨ハイヤー TEL 0120-818-229/0555-72-1231)は河口湖駅まで約2,000円。
今回登りにすすめたい「裏口」の起点は三ッ峠登山口バス停としているが、河口駅〜天下茶屋のバス(富士急山梨バス)が4月〜12月の土休日に4本ほど運行されるだけ。冬にはまったく期待できない。タクシーだと5,000円弱。1人だと利用しにくい料金だが、国道は気持ちよく歩ける道ではない。
河口湖駅近辺での入浴は、河口湖温泉寺(TEL 0555-72-6111/10:00〜22:00/無休/2時間1,000円)と河口湖大橋ふもとのロイヤルホテルの開運の湯(TEL 0555-73-2655/6:00〜25:00/無休/2時間1,000円)がタクシーで約5分、歩いても行ける距離にある。またホテルの湯として、富士山の見える展望風呂が駅前の河口湖ステーションイン(TEL 0555-72-0015/10:00〜21:00/無休/600円)にある。
河口湖駅周辺には多くのレストランがあるが、駅前(正面右手)の土浦食堂(TEL 0555-72-0538)は覚えておいていい。長谷川恒男ゆかりの店で登山者にあたたかく、お袋の味という印象の煮干し入りほうとう(1,000円)がおすすめ。また、河口湖温泉寺の向かいにあるコーナーハウス(TEL 0555-73-1177/11:00〜14:30、17:00〜21:00/木曜定休)はハンバーグなどの一般的な洋食ながら、安く、おいしい。
富士吉田駅や河口湖駅へは新宿からの高速バス(京王バス予約センターTEL 03-5376-2222/富士急高速バス予約センターTEL 0555-72-5111)がある。新宿駅西口の高速バスターミナル〜河口湖駅が片道1,700円。またJR東日本には土休日や学校休み期間に利用できるホリデーパス があって、有効区間がJR中央本線大月駅までなので、新宿以遠分は無料になる計算。
三ッ峠山の山小屋としては四季楽園 (TEL 0555-76-7566)と三ッ峠山荘(TEL 0555-76-7473)が山頂稜線にある。どちらも通年営業としているが、いつでも休憩できるのは四季楽園。
この地図の範囲は国土地理院1:25,000地形図、甲府3号-4(かわぐちことうぶ)、甲府4号-3(ふじよしだ)でカバーされる。
赤い○印は標高50mごとに置いた半径50mの円。青い◇印は山頂から約500mごとの水平距離。○印の間隔によって登山道のある斜面の傾斜を把握できる。
さらにこの地図の特長は、○印と◇印をどちらも1個(1ポイント)7.5分(2個で15分、8個で1時間)と仮定して、時間とエネルギーを概算できること。